欠陥検査システムは、基準画像と検査画像の位置合わせによる差異の検出技術を基にしている。
位置合わせには、OCRライブラリの文字列認識技術やラスタベクタ変換ライブラリ技術を応用するる
ことも多々あるが、固有の技術としては
- SSDA法(残差遂次検定法)
テンプレートマッチングの高速化技法のひとつであるSSDA法によって、基準画像の特定部分と
同じ画像を検査画像からさがす。
- 2次元DPマッチング
DPマッチングを2次元に拡張したもので伸縮や回転が非線形に複合した画像同士でもマッチング可能。
2次元DPマッチングは自由度が大きすぎる欠点があるので、縦横方向の伸縮だけを仮定した縦方向1次元DPマッチングと
横方向の1次元DPマッチングを組み合わせた手法を使うことが多い。
- 弛緩法(緩和法)
画像の特徴点(コーナー、孤立点)を数十〜百程度求めて、弛緩法によって最適な対応点をさがす。
収束計算なので、DPマッチングよりも時間がかかるが、ラベル検査システムの位置合わせに使っている。
- カスケードマッチング
基板検査やフレキソ印刷では、版ごとに位置ずれがあり、基準画像の一部と同じ位置を検査画像で見
ても版ずれによって、異なる画像となってしまう。これは、版ずれをエラーとみなさないケースでは
大きな問題となる。そのようなケースでは版ごとにマッチングを多段階で行なうカスケードマッチング
という手法を使うことになる。
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